展示会をはじめとしたイベントを、いかにしてバーチャルで効果的に実現するかは重要な課題であるといえます。
今回ご紹介するのは、グラストンベリー音楽祭を2日間のオンラインイベントでVR体験できるようにした「Lost Horizon」です。
グラストンベリー音楽祭を2日間のオンラインイベントでVR体験
2020年グラストンベリー音楽祭は、COVID-19の懸念から50年の歴史の中で初めて中止となりました。例年イギリスのサマセットで開催されるこの5日間の現代アートの祭典は、レディオヘッド、コールドプレイ、ビヨンセ、デヴィッド・ボウイ、ジェイ・Z、オアシス、ポール・マッカートニー、その他数十人のスーパースターたちのパフォーマンスを含む、タレントたちの参加により、世界最大級の音楽フェスティバルとしての地位を確立してきました。
2020年は、テイラー・スウィフト、ケンドリック・ラマー、スパイス・ガールズの出演も決定しており、さらに大きなものになることが予想されていましたが、3月に主催者は2021年までイベントを延期することを発表しました。
そこで、グラストンベリーのシャングリ・ラ チームはソーシャルVRプラットフォームSansarと提携し、2日間のオンラインイベントでグラストンベリー音楽祭をVRで体験できるようにしました。ライブミュージック、アート、インディペンデント映画の制作など、VRヘッドセットを使ったソーシャル体験は、これまでにないほど記憶に残るものとなりました。
実際のフェス体験のようなVR空間
グラストンベリーのシャングリラを模して設計されたLost Horizon VRフェスティバルの会場は、メインロビー、パーソナルシアター、アートギャラリー、4つのバーチャルステージで構成されており、それぞれが異なるジャンルやテーマの音楽を披露しました。
ロビーに入ると、ゲーム内のスタッフが出迎えてくれて、基本的な操作方法を教えてくれたり、質問に答えてくれます。スケートボードに乗ってブレイクダンスをする派手なアバターのスタッフはとてもプロ意識が高く、台本通りのキャラクターではないようなレベルを提供しました。
このような交流のほかに、素朴なソファでくつろいだり、知らない人たちとデジタルビーチボールを投げ合ったり、スタッフとおしゃべりしたりすることもでき、主催者が目指していたフェスティバルの雰囲気を伝えました。
Lost Horizonの最大の魅力は音楽です。2日間のイベント期間中、DJやマルチインストゥルメンタルアーティスト、シンガーソングライター、バンドなど50人以上のパフォーマーがシャングリラの4つのステージに登場し、様々なジャンルの楽曲を披露しました。
フェスの体験をできるだけ忠実に再現するために、1日中4つのステージで同時に演奏されており、参加者は誰のライブを見たいかを選ぶことができます。
各会場は空間の効率を最大限に高めるように工夫されており、観客はどの位置にいてもパフォーマンスを見ることができるようになっていました。観客の中には、ダンスを披露したり、音楽に合わせて絶叫したり歌ったりと、パーティーモードで盛り上がることもできました。
また、他にもアートギャラリーやプライベートシアターで、キュレーションされたアートやインディペンデント映画を楽しむこともできます。ギャラリー、ステージ、そしてLost Horizonの中心部には、インディペンデントのクリエイターによる200以上のキュレーションアートが展示され、その中には、世界の現状についての力強いメッセージを伝えるものもありました。
イベントの世界観をバーチャルで再現すること
現実世界のイベントの奇想天外さがVRで完全に再現され、Lost Horizonは本物のフェスティバル体験を再現することに成功しました。
このようにリアルのイベントの世界観を再現することは、バーチャルイベントにおける重要なポイントかもしれません。
参照元:Virtual Music Festival ‘Lost Horizon’ Brought Glastonbury To Life In VR For Two Glorious Days
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