バーチャルやオンラインには、人と人とを結びつけるという最大の意義があります。
今回ご紹介するのは、VR業界に貢献したクリス・ロング氏のために開催されたバーチャルメモリアルです。
Engage VRのプラットフォームを使ったバーチャルメモリアル
5月2日、CPDinVRのホストであるSteve Bambury氏は、クリス・ロング氏の訃報をVRコミュニティに知らせました。
クリス氏はロンドンのLangley Collegeの教師であり、学習環境におけるVRとAR技術を提唱するためにたゆまぬ努力をした人物でした。
妻のエレーナさんは、クリス氏について、子供たちのためにゲームを発明したり、問題を解決したりと、何をするにも情熱的で創造的であったと語っています。
Bambury、Madsen、その他の人々が5月11日に一堂に会して、Engage VRのプラットフォームを通じてVRでの追悼式を行いました。
美しいデジタル会場に、バーチャルならではの特別な演出

バーチャルメモリアルにログインすると、参加者はどこまでも続く緑の草原や、雲の多い明るい青空、鳥の群れ、木々が散在する環境を目の当たりにすることができます。
デジタル会場の美しさを堪能した後は、空に浮かぶ巨大な仮想の矢印に沿って、椅子が設置されたエリアとスピーキングエリアへ移動します。ここでは、クリス氏の家族や友人、同僚のライブアバターと出会うことができます。VRヘッドセットのマイクを通して、この快適な環境で他の参加者と会話をしたり、クリス氏との思い出を共有したりすることができました。
キーボードを使ってアバターを動かしたり、コンピュータのモニターを使ったりと、WebVRを使って参加する人もいれば、Oculus RiftやHTC ViveなどのVRヘッドセットを使ってEngage VRのデジタル世界に没入したり、出席者と一緒に臨場感を味わったりする人もいました。
また、仮想世界であることから、現実世界では再現できないようなことを行うことができました。たとえば、クリス・ロング氏は英国空軍に属していたため、追悼式の間、大規模な飛行機が頭上を飛び交いました。他にも、光のビームや葉っぱなどのバーチャルオブジェクトが、人々の会話に合わせてランダムに落ちてくる演出などもありました。
バーチャルな世界にも関わらず、それは非常にリアルな体験で、クリスの友人、家族、同僚の間には、本物の仲間意識が感じられたといいます。
また、「ここに春の木が咲き、あなたの遺産の花が咲く」と書かれたモニュメントが設置されており、バーチャル環境の中に永久に残ることになっています。

人々を結びつけるソーシャルVR
このように、ソーシャルVRは非常に強力なものです。
地球の反対側に住んでいる二人の人間が一瞬にして共に話をすることができます。また、家族や友人、同僚に別れを告げるために、世界中の人々を結びつけることができるのです。
人と自由に会うことが困難になった今だからこそ、人々の絆を繋ぐソーシャルVRは大きな注目を浴びています。
参照元:VR Community Hosts Virtual Memorial Honoring Popular Industry Advocate
※当サイトに掲載されている一部画像、スクリ-ンショット、文章に置いては著作権侵害を目的に利用しておらず、第三十二条で定められる引用の範囲で使用しています。万が一問題があればお問い合わせからご連絡ください。即刻削除いたします。また、本ブログは業務の研究開発のためのものとなり、一部、弊社に関連性が無いものも掲載しております。